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三宝荒神(荒神様)とは | 仏像入門ドットコム

三宝荒神(さんぼうこうじん)を簡単に

  • 三宝荒神とは、3つの宝物を守る神さま。
  • 「かまどの神さま」でも知られ、昔から台所にまつられてきた。
  • 明王のような恐ろしい姿をしている。

1.三宝荒神(荒神様)とは

三宝荒神(さんぼうこうじん)とは、3つの宝物を守る神さま。
荒神さん荒神様として親しまれ、三宝大荒神(さんぼうだいこうじん)ともよばれます。

「三宝」とは仏教における大事な宝物であり、

  • ぶつ(ブッダ)
    ・・・お釈迦さま
  • ほう(ダルマ)
    ・・・お釈迦さまの教え
  • そう(サンガ)
    ・・・お釈迦さまの教えを守り伝える「お坊さん」

の3つをさします。

この3つの宝物を守る神さまが三宝荒神であり、密教神道などの教えが出会うことによって生まれました。

荒神という名のとおり、三宝荒神は荒っぽい性格であるとされているため、粗末そまつにあつかうと災いがふりかかると言い伝えられています。

また、けがれを嫌うという性質をあわせもつことから、江戸時代(1603~1868年)以降は火の神としての役割も担いました。

仏像せんせい
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火にはあらゆるものを焼きつくしてキレイなものに変える力があるため、けがれを嫌う三宝荒神は「火の神」となったのです。

当時、家庭でもっとも火を使うのは「かまど」(現在のキッチン)であったことから、三宝荒神はかまどの神さまとして信仰されるようになります。
人びとは家の中に三宝荒神をまつり、台所の守り神としておがんでいました。

さらに、「食」を支えるかまどは昔から家庭のシンボルであったため、商売繁盛・家内安全・五穀豊穣ごこくほうじょうなどのご利益があるとされています。

三宝荒神への信仰は根強く、今でも日本各地のお寺や神社などで荒神祭(こうじんさい)(家内安全や五穀豊穣を祈るお祭り)が行われたり、料理人や消防士などの火をあつかう職業の人たちから人気を集めたりしています。

仏像せんせい
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三宝荒神をキッチンにまつる風習は現在も残っており、お寺やネットでは「開運のお札」「置き物」などが売られています。

2.姿かたち

三宝荒神の姿かたちは(その性格のとおり)荒っぽく、明王のような恐ろしい格好をしています。

3つの顔6本の腕をもつ、三面六臂(さんめんろっぴ)の姿が一般的です。
(八面六臂の像も一部ある)

肩から斜めに条帛をかけ、腰には虎皮裙こひくんとよばれるトラの皮からつくられた布をまとっています。

髪は逆立ち(炎髪)、顔は怒りに満ちた忿怒相
それぞれの顔のおでこには、第三の目がついています。

6本の手は、蓮華宝珠法輪宝塔金剛鈴宝剣金剛杵宝戟弓矢などを持ちます。

立っている像(正立像)と、座っている像(坐像)があります。

また、三宝荒神像には、次のような姿をしたものもあります。

  • 如来荒神にょらいこうじん
    ・・・如来の表情(半眼)をしている像
  • 子島荒神こじまこうじん
    ・・・一面四臂の像

3.三宝荒神のなかま

三宝荒神は、

化身けしん(生まれ変わり)とされています。

また、

と同じものとみなされることがあります。

不動明王歓喜天と同じものであるという説もあります。

4.ご利益

5.有名な像とお寺

  • 三宝大荒神立像/三宝寺さんぼうじ荒神堂こうじんどう](長野)
  • 三宝荒神立像/善光寺ぜんこうじ(長野)
  • 三宝荒神立像/正圓寺しょうえんじ(大阪府大阪市阿倍野区)
  • 三宝荒神立像/伽耶院がやいん(兵庫)
  • 三宝荒神坐像/おふさ観音かんのん(奈良)

仁王様と一緒にまつられている像

「一生に一度は善光寺参り」と語りつがれる善光寺では、入り口に立つ仁王様の裏側に、巨大な三宝荒神像(像高4.2メートル)がまつられている。
善光寺は何度も火災にあっているため、火よけとして三宝荒神が安置されるようになった。

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