韋駄天(いだてん)を簡単に
- 韋駄天とは、ずばぬけて足が速い神さま。
- お釈迦さまの骨を盗んだ鬼を、猛ダッシュでつかまえた。
- 「食の神」「戦いの神」としても知られる。
1.韋駄天とは
韋駄天(いだてん)とは、ずばぬけて足が速い神さま。
もともとはシバ神(インドの破壊の神さま)の子であり、のちに仏教の守り神である天部となります。
お釈迦さまが亡くなったとき、捷疾鬼とよばれる足の速い鬼が、仏舎利(釈迦の骨)を盗んで逃げました。
捷疾鬼は神々の住む山の頂上まで逃走しますが、韋駄天は132万キロメートルもの距離を猛ダッシュし、その鬼をつかまえて仏舎利を取り返したそうです。
このことから、韋駄天は足が速いことで有名になり、ずばぬけて足が速いことを意味する韋駄天走り(いだてんばしり)という言葉が生まれました。
また、お釈迦さまのために走りまわって食べ物を集めていたことから、ご馳走(ごちそう)の語源ともなっています。
仏像せんせい
禅宗(坐禅によって心を落ち着かせる教え)のお寺では、食の神として台所や食堂にまつられることがあります。
韋駄天は四天王のメンバーである増長天の部下であり、戦いの神としても知られています。
さらに、足の速い韋駄天は、現代人にとっての“足”である「自動車」「バイク」などの交通安全を祈願されたり、アスリートから人気を集めたりしています。
2.姿かたち
甲冑に身を固めた、武将の姿で表されます。
胸の前で合掌し、その両腕の上に宝剣または宝棒を水平に横たえます。
頭の後ろで円光が輝いているものもあり、立っている像(正立像)が一般的です。
3.韋駄天のなかま
(先ほど書いたように)韋駄天は、四天王のメンバーである
につかえます。
また、韋駄天には、以下の家族がいます。
4.ご利益
5.有名な像とお寺
- 韋駄天立像/宝林寺(群馬県邑楽郡)
- 韋駄天立像/乙津寺[鏡島弘法](岐阜)
- 韋駄天立像/泉涌寺(京都)
- 韋駄天立像/萬福寺(京都府宇治市)
- 韋駄天立像/鶴林寺(兵庫)