毘盧遮那仏(びるしゃなぶつ)を簡単に
- 毘盧遮那仏とは、宇宙そのものを体で表した如来。
- 「太陽」のような光で、人びとに幸せへの道を示す。
- 巨大なサイズの像が多い。
1.毘盧遮那仏(盧舎那仏)とは
毘盧遮那仏(びるしゃなぶつ)とは、宇宙そのものを体で表した如来。
盧舎那仏(るしゃなぶつ)、毘盧遮那如来(びるしゃなにょらい)ともよばれます。
毘盧遮那という不思議な響きの名前は、バイローチャナという古代インドの言葉を漢字に置きかえたもの。
バイローチャナには、「太陽」という意味があります。
その名のとおり太陽のように世界の隅々まで照らし、私たちに真理(幸せへの道)を示してくれます。
毘盧遮那仏は、宇宙そのものを体で表した偉大な存在なのです。
仏像せんせい
毘盧遮那仏とよく似た仏像に大日如来があり、同じく名前には「太陽」という意味があります。
詳しくは、大日如来と毘盧遮那仏の違いにて解説しています。
なお、有名な「奈良の大仏」は、この毘盧遮那仏をかたどったもの。
国の平和と人びとの幸せを願ってつくられた大仏は、1200年以上もの間ずっと、同じ場所で人びとを見守り続けています。
2.姿かたち
ほかの如来と同様、納衣を一枚まとっただけの簡素な姿で表されます。
頭のてっぺんはコブのようにふくらみ(肉髻)、髪がくるくると丸まって(螺髪)、無表情な顔つき(半眼)をしています。
(おでこには白毫がついている)
仏像せんせい
毘盧遮那仏の乗る蓮華座は「蓮華蔵世界」とよばれる広大な世界(全宇宙)を表し、花びらの一枚一枚には釈迦如来の姿が描かれています。
毘盧遮那仏は宇宙そのものであるため、巨大なサイズでつくられることが多いです。
3.ご利益
4.有名な像とお寺
- 盧舎那仏坐像/唐招提寺(奈良)
- 盧舎那仏坐像[奈良の大仏]/東大寺(奈良)
- 盧舎那仏坐像/戒壇院(福岡)