仏像せんせい
仏像の4つのグループの一つである「菩薩」について、やさしく解説しています。
菩薩(ぼさつ)を簡単に
- 菩薩とは、如来をめざして修行中の者のこと。
- 「優しさ」で人びとを救うのが役割。
- インドの貴族のような、華やかな姿をしている。
1.菩薩とは
菩薩(ぼさつ)とは、如来をめざして修行中の者のこと。
または、あえて如来にならずに、私たちのそばにいてくれる存在とも。
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真理に目覚めて「さとり」を開いた如来に対し、菩薩はまだまだ修行の身。
菩薩はさとりを開く前のお釈迦さまがモデルになっており、将来、如来になることが約束されています。
自らの意志でこの世にとどまり、慈悲(優しさ)で人びとを救う役割を担います。
2.菩薩のすがた
菩薩は、まだ王子だったころの出家前のお釈迦さまをモデルとしているため、インドの貴族のような華やかな姿で表されます。
髪を高く結い上げて宝冠をかぶり、瓔珞・臂釧などの豪華なアクセサリーを身につけています。
そして、迷いのない清らかな心を表す蓮華や、願いをかなえる水の入った水瓶などを手に持ちます。
3.菩薩の種類
菩薩には、大きく分けて
- 観音菩薩
- そのほかの菩薩
の2つのタイプがあります。
(1)観音菩薩
「○○観音」と名のつくものすべてを、「観音菩薩(かんのんぼさつ)」といいます。
頭に11の顔をのせた十一面観音(じゅういちめんかんのん)、1000本の手で人びとを救う千手観音(せんじゅかんのん)など。
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観音菩薩(かんのんぼさつ)を簡単に 観音菩薩とは、人びとの心を察知して助ける菩薩。 「観音さま」として昔から親しまれている。 救う相手や状況に応じて、いくつもの姿に変身する。
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(2)そのほかの菩薩
観音菩薩以外の、すべての菩薩。
美しいほほ笑みとしなやかなポーズが特徴の弥勒菩薩(みろくぼさつ)、お地蔵さんとして親しまれている地蔵菩薩(じぞうぼさつ)など。