天燈鬼・龍燈鬼(てんとうき・りゅうとうき)を簡単に
- 天燈鬼・龍燈鬼とは、「灯籠」で仏教の世界を照らす2体の鬼。
- ふだんは邪鬼として四天王に踏みつけられている。
- 筋肉の盛り上がった、たくましい体つきが特徴。
1.天燈鬼・龍燈鬼とは
天燈鬼・龍燈鬼(てんとうき・りゅうとうき)とは、「灯籠」で仏教の世界を照らす2体の鬼。
この2体の鬼は、ふだんは邪鬼として四天王に踏みつけられています。
この邪鬼を独立させ、仏教の世界を照らす役目を与えたものが、天燈鬼・龍燈鬼です。
邪鬼については、仏像の台座 > 邪鬼にて解説しています。
天燈鬼・龍燈鬼はペアを組み、それぞれが「灯籠」をかついで仏教の世界(お寺ではお堂の中)を明るく照らします。
大事な役目をもらった2体は、「まかせとけ!」とでも叫んでいるような、頼もしい雰囲気を放っています。
2.姿かたち
(1)天燈鬼像
たくましい体つきをした鬼の姿で表され、肌は赤く染まっています。
2本のツノと第三の目をもち、口を大きく開きながら、左肩で灯籠をかつぎます。
(2)龍燈鬼像
(天燈鬼と同様)たくましい体つきをし、肌は青緑色に染まっています。
上半身には龍が巻きつき、上目づかいで口を固く閉じながら、頭で灯籠をかつぎます。
3.有名な像とお寺
天燈鬼・龍燈鬼立像/興福寺(奈良)