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秋葉権現とは | 仏像入門ドットコム

秋葉権現(あきばごんげん)を簡単に

  • 秋葉権現とは、火事を防ぐといわれる山の神さま。
  • 天狗てんぐのような姿をし、白いキツネに乗って走り回る。
  • 江戸時代には「秋葉あきは参り」がブームとなった。

1.秋葉権現とは

秋葉権現(あきばごんげん)とは、火事を防ぐといわれる山の神さま。

山にこもって厳しい修行をする修験道しゅげんどうと、山には神々が宿ると考える山岳信仰さんがくしんこう
この2つの教えが出会って生まれた山の神さまが秋葉権現であり、火事を防ぐといわれています。

秋葉権現は秋葉三尺坊大権現(あきばさんじゃくぼうだいごんげん)ともよばれ、長野県の戸隠とがくし出身の実在の人物であると言い伝えられています。

4歳から修験道を始め、新潟県の岩野蔵王堂いわのざおうどうでさらなる修行を積んだのち、仏教の守り神である迦楼羅に変身し、秋葉三尺坊大権現となったそうです。

仏像せんせい
仏像せんせい

「三尺坊」という名前には、

  • 三尺坊とよばれる僧房そうぼう(お坊さんの家)に住んでいた。
  • 地面から3尺(約1メートル)の高さを飛んでいた。

などの由来があります。

秋葉三尺坊大権現は白狐びゃっこ(白いキツネ)に乗って日本中を巡り、平安時代前期(794~894年)に秋葉山あきはさん(静岡県浜松市にある山)におり立ちます。

それ以降、この山にとどまり、生涯にわたって悩み苦しむ人びとを救い続けたことから、遠江とおとうみ天狗てんぐ(遠江とは、静岡県西部エリアのこと)としてまつられるようになりました。

江戸時代(1603~1868年)になると、秋葉参りが流行し、秋葉山は多くの参拝者でにぎわいます。
当時、「火事とけんかは江戸の華」といわれるほど火事の多かった江戸の町にもそのブームが広がり、秋葉権現は火よけの神として大きな人気を集めました。

なお、“日本一の電気街”として知られる東京・秋葉原の地名は、かつてこの地に秋葉権現をまつった神社があったことに由来します。

2.姿かたち

迦楼羅立像
迦楼羅
カラス天狗
カラス天狗

秋葉権現は迦楼羅に変身したり、天狗てんぐとしてまつられたりすることから、迦楼羅またはカラス天狗のような姿をしています。

羂索宝剣ヤツデの葉の形をしたうちわなどを手に持ち、背中にはつばさがあります。

白狐びゃっこ(白いキツネ)に乗っている像(正立像)が一般的ですが、岩座に乗っている像、座っている像(坐像)も一部あります。

3.ご利益

4.有名な像とお寺

  • 秋葉三尺坊大権現立像/東圓寺とうえんじ(岐阜)
  • 秋葉三尺坊大権現 ご神体/可睡斎かすいさい(静岡)
  • 秋葉三尺坊大権現立像/秋葉寺しゅうようじ秋葉山あきはさん](静岡)
  • 秋葉三尺坊大権現立像/圓通寺えんつうじ秋葉山あきばさん](愛知)
  • 秋葉大権現坐像/櫻本坊さくらもとぼう(奈良)

日本48天狗

美しく咲き乱れる“夢見の桜”で有名な「櫻本坊」の秋葉大権現像は、『天狗経てんぐきょう』というお経に登場する日本48天狗のうちの1体として知られている。
修行者たちが天狗経をとなえると、日本各地の山から天狗たちがやってきて、悪を退治して願いをかなえてくれるという。

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