恵比寿天(えびすてん)を簡単に
- 恵比寿天とは、海のかなたからやってきた「漁業の神さま」。
- 「えびす顔」とよばれる笑顔がトレードマーク。
- 七福神のメンバーの一員。
1.恵比寿天(恵比寿様)とは
恵比寿天(えびすてん)とは、海のかなたからやってきた「漁業の神さま」。
七福神のメンバーであり、恵比寿様・えべっさんとして親しまれています。
恵比寿天の生い立ちには2つの説があり、もともとは日本古来の神さまである蛭子神(ひるこのかみ)または事代主命(ことしろぬしのかみ)であったといわれています。
蛭子神であった説
蛭子神とは、イザナギとイザナミ(日本列島をつくった神)の間に生まれた子。
ヒルのような骨の無い子であったため、舟に入れて流されてしまう。
流れ着いた先で漁師に拾われ、のちに漁業の神さまとしてまつられるようになった。
事代主命であった説
事代主命とはイザナギとイザナミの子孫であり、日本の国づくりに貢献した神。
国づくりの最中に釣りをしていたことから、大漁の神さまとしてあがめられるようになった。
これらの説から、恵比寿神社(恵比寿天をまつる神社)にも
- 蛭子神系
- 事代主命系
の2つのタイプがあります。
恵比寿天は、大漁や航海安全をもたらす神として、今でも港の近くに多くまつられています。
商売繁盛の神さまとしても知られ、とくに関西地方で昔から大きな人気を集めています。
同じ七福神のメンバーである大黒天とペアでまつられることが多いです。
2.姿かたち
風折烏帽子(とがった形をした帽子)をかぶり、狩衣(ゆったりとした服)と指貫(足首をひもでくくって着るはかま)を身にまといます。
えびす顔とよばれるふくよかな笑顔がトレードマークです。
右手に釣りざおを持ち、左脇にタイを抱えます。
3.恵比寿天のなかま
(先ほど書いたように)恵比寿天は、福の神として知られる七福神(しちふくじん)のメンバーの一員です。
七福神には、恵比寿天のほかに以下のメンバーがいます。
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4.ご利益
5.有名な像と神社
- 恵比寿天立像/五十鈴神社[神明埼浮見堂](宮城)
- 事代主命(恵比寿天坐像)/大前恵比寿神社(栃木)
- 事代主命/恵比寿神社(東京)
- 蛭子神/西宮神社(兵庫)
- 事代主命/美保神社(島根県松江市)
日本一ビッグな恵比寿天像
関東平野の北部・真岡台地の川のほとりに建つ「大前恵比寿神社」の恵比寿天坐像(全長20メートル)は、日本最大の恵比寿天像として有名。
“金運のパワースポット”でも知られ、全国から多くの参拝者が訪れる。