仏像せんせい
仏像の4つのグループの一つである「天部」について、やさしく解説しています。
天部(てんぶ)を簡単に
- 天部とは、インド出身のいろいろな神さまの集まり。
- 「如来」や「菩薩」を守るのが役割。
- 女神や武将など、バラエティーに富む。
1.天部とは
天部(てんぶ)とは、インド出身のいろいろな神さまの集まり。
天界というはるか上空にある世界に住んでいることから、天部とよばれています。
天部はインドの神さまが仏教に取り入れられたものであり、見た目も性格もバラバラです。
メンバーによって役割もさまざまですが、多くは「如来」や「菩薩」を守る役目を担います。
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2.天部のすがた・種類
バラエティーあふれる天部は、姿かたちによって
- 貴神(きしん)形
- 武神(ぶしん)形
- そのほかの天部
の3つのタイプに分けられます。
(1)貴神形
中国の貴族のような姿をした天部たち。
釈迦如来を脇からサポートする梵天(ぼんてん)・帝釈天(たいしゃくてん)、美と繁栄の女神である吉祥天(きちじょうてん)など。
(2)武神形
よろいかぶとに身を固めた、武将の姿をした天部たち。
お寺のお堂の東西南北を守る四天王(してんのう)、薬師如来をガードする十二神将(じゅうにしんしょう)など。
(3)そのほかの天部
貴神形にも武神形にも属さない、そのほかの天部たち。
飛天(ひてん)とよばれる天女、福の神として知られる七福神(しちふくじん)など。