荼枳尼天(だきにてん)を簡単に
- 荼枳尼天とは、インドの鬼と「お稲荷さん」が合体した神さま。
- 五穀豊穣や商売繁盛をもたらす。
- 美しい天女の姿をし、白いキツネに乗る。
1.荼枳尼天とは
荼枳尼天(だきにてん)とは、インドの鬼と日本の「お稲荷さん」が合体した神さま。
荼枳尼という名前は、ダーキニーという古代インドの言葉を漢字に置きかえたもの。
ダーキニーとはインドの人食い鬼であり、ジャッカル(キツネに似た動物)に乗って空を飛び、夜になると人間を襲って食べていたといわれています。
ダーキニーはのちに大日如来の教えに導かれ、仏教の守り神である天部となります。
日本に伝わってからは「荼枳尼天」とよばれ、日本に古くからある稲荷神と同じであると信じられるようになりました。
稲荷神(お稲荷さん)について
五穀豊穣や商売繁盛をもたらす、日本古来の神さま。
たくさんのキツネを家来にもち、「お稲荷さん」として親しまれている。
赤い鳥居とキツネの像で知られる稲荷神社は、日本全国に4万社(全神社の3分の1)ほどもある。
荼枳尼天は、稲荷神と同じく五穀豊穣や金運アップなどのご利益をもたらす神さまとして、今でも信仰されています。
仏像せんせい
稲荷神がいるのは神社ですが、荼枳尼天はお寺にまつられます。
また、
- 「般若のお面」のモデルは、荼枳尼天である。
- 徳川家康は荼枳尼天のパワーを授かり、天下統一を果たした。
などの逸話も残されています。
2.姿かたち
もともと恐ろしい鬼であったとは思えない美しい天女の姿で表され、白いキツネに乗ります。
左手に宝珠、右手に宝剣を持つのが一般的ですが、稲の束や鎌を持つ像もあります。
白いキツネは、経巻を口にくわえることがあります。
3.ご利益
4.有名な像とお寺
- 荼枳尼天騎狐像/妙厳寺[豊川稲荷](愛知)
- 荼枳尼天騎狐像/妙教寺[最上稲荷](岡山)