「仏像入門ドットコム」管理人の Shota Sanuki です。
このページでは
「仏像に興味をもったけど、どの本から読めばいいの?」
という人のために、おすすめの仏像入門書を紹介しています。
私が実際に読んだ仏像本の中から
- 仏像の基礎知識(種類、見分け方、ポーズなど)を広くきちんと学べる。
- イラストや写真が豊富。
- 初心者でもスーッと理解できる。
と感じた本(8冊)をピックアップし、感想レビューを交えながら紹介していきます。
1.イラストやマンガで学べる仏像本(6選)
(1)仏像の本 手のひら版 感じる・調べる・もっと近づく
「感じて楽しむ」ことから始める、仏像入門ガイド
この本の著者である廣瀬郁実さんは、(仏像ナビゲーターとして)講演・メディア出演などで多くの人に仏像の魅力を伝えてきました。
そんな経験豊富な彼女が、難解な仏像の世界をやさしくナビゲートしてくれます。
「難しい言葉は抜きにして、まずは仏像を感じてみよう」というスタンスで、仏像のパーツ(髪型・顔・手足など)を写真で眺めることからスタート。
仏像をひとまず感じたら、次は「仏像の基礎知識」「キャラクター」などをやさしい文章と可愛いイラストで学んでいきます。
難しい言葉をわかりやすくかみ砕いてくれているので、知識ゼロでも仏像の世界にスムーズに入っていけるでしょう。
(2)マンガでわかる仏像 仏像の世界がますます好きになる!
仏像の基本なら、これを読んでおけば大丈夫!
初心者が知っておきたい仏像の基本をマンガ感覚で読めるのが、この本の魅力。
「たかがマンガ」と思うかもしれませんが、必要な知識がひととおり詰まっているので、仏像の世界を広くきちんと学べます。
イラストや文章も適度に混ざっていて、とても読みやすいです。
(オマケとして)マンガの主人公が京都・奈良の有名な仏像を巡る旅行記も載っており、仏像を見に行った気分も味わえます。
(3)仏像イラストレーターが作った 仏像ハンドブック
仏像の基本がコンパクトにまとまっている本
この本の著者は、仏像イラストレーターとして活躍する田中ひろみさん。
田中さんはこれまでに1万体以上もの仏像を拝観し、仏像の本も数多く出版しています。
そんな知識豊富な彼女が、独自のイラストで仏像の世界をやさしく解説してくれます。
この本のいちばんの特徴は、幅広い仏像の基本がコンパクトにまとまっているところ。
(タイトルのとおり、まさに仏像ハンドブック)
仏像のキャラクターの説明に限っては「広く浅い」と感じましたが、そのほかの解説はコンパクトでありながらも詳しくて丁寧です。
(4)イラストでわかる 日本の仏さま
仏像のキャラクターが詳しくわかる本
仏像のキャラクターをざっくりと解説した入門書が多い中、この本はもう一歩踏み込んで説明してくれます。
(表面的な役割だけでなく)生い立ちやストーリーなども含めて、64種類ものキャラクターのプロフィールを詳しく知ることができます。
ほんわかした可愛いイラストも魅力的ですが、イラストにリアリティーさを求める人には物足りないかもしれません。
なので、キャラクターの見た目については
のいずれかと一緒に読むと、細部までよくわかると思います。
(5)キャラ絵で学ぶ! 仏教図鑑
仏像だけでなく「仏教」のこともわかる本
これから仏像を学ぼうとする人にとって避けて通れない、仏教の知識。
この本は、仏像初心者が最低限知っておきたい「仏教のいろは」をコンパクトかつ丁寧に解説してくれる、すぐれた入門書です。
お釈迦さまの一生からお寺のことまで、仏教の知識がほどよく詰まっています。
仏像のキャラクターの説明については、ざっくりとした感じですが、大事なポイントがおさえられているので安心。
ただ、そのほかの「仏像の基礎知識」はほとんど載っていないので、(このページで紹介している)ほかの本とあわせて読むといいでしょう。
(6)完本 仏像のひみつ
小学生でもスラスラ読める仏像入門書
2005年に東京国立博物館で開催された『親と子のギャラリー 仏像のひみつ』という小中学生向けの展覧会の内容をもとにしてつくられた本。
- (ひみつ その1)仏像たちにもソシキがある!
- (ひみつ その2)仏像にもやわらかいのとカタイのがいる!
- (ひみつ その3)仏像もやせたり太ったりする!
- etc…
というふうに、仏像の基本をおもしろく解説しています。
ほかの仏像入門書とは違った感じの「読み物風」の仏像本ですが、必要な知識がひととおり詰まっているので、仏像の世界を広くきちんと学べます。
難しい専門用語を使わずに、小学生でもわかるような「やさしい言葉」で語りかけてくれるので、とにかく読みやすいです。
2.写真が豊富なビジュアル仏像本(2選)
(1)最新版 仏像でめぐる日本のお寺名鑑
「大きな写真」で仏像のキャラクターを学べる本
仏像入門書の中では大きめの、A4サイズのムック本です。
数ある仏像のキャラクターを「大きな写真」で学べるのが、この本の魅力。
これまでに紹介した入門書はイラストがメイン(写真も小さめ)でしたが、この本では仏像のキャラクターの姿かたちを、大きな写真でリアルに理解できます。
仏像の基礎知識やキャラクターの解説文もひととおり載っていますが、「日本のお寺名鑑」というタイトルのとおり、ピックアップしたお寺の情報がメインです。
なので、ビジュアル担当の入門書と割り切って読むといいかもしれません。
(2)写真・図解 日本の仏像 この一冊ですべてがわかる!
仏像のことを広く深く学べる、スーパー入門書
「この一冊ですべてがわかる!」というタイトルのとおり、どの入門書よりも仏像の基本を幅広くカバー。
仏像の4つのグループから仏教の世界観まで、必要な知識がすべて詰まっているので、仏像のことを広く深く学べます。
それだけでなく、理解のしやすさも抜群です。
内容がしっかりと整理されているうえ、「豊富な写真」「リアルなイラスト」「わかりやすい文章」の3つがそろっているので、初心者でもスイスイ頭に入ってくるでしょう。
「スーパー入門書」とよべる一冊です。
紹介は、以上です。